と、江國香織に言われたので、読んでみる。
「思いわずらうことなく愉しく生きよ」(江國香織 著)だ。
32歳のおっさんが江國香織を読んでいる姿を想像すると吐き気がしてくる(あれ、今度の誕生日で33だっけ? あれ、今31歳だよなあ)。
さらに、光文社の雑誌「VERY」の連載だったと知ったら、胃に穴が開きそうである。
たぶん「○○子」が全盛だった時代に「香織」という名前はとってもかわいくて、名前勝ちしていたような気がする。僕の記憶では多くの「カオリちゃん」はかわいかった。ということで、江國香織も名前勝ちな気がするのである。
蛇足にもほどがあるが、最近個人的には瀬尾まいこが名前的にヒットだったのだけれども、googleの画像検索では意外とそうでもなかったりした。でも瀬尾まいこはいいよ。
そんな江國香織を読むのは、辻仁成と書いた「冷静と情熱のあいだ」だっけ?以来か(追記:というのはウソで「間宮兄弟」を読んでいたことを思い出した)。
25歳のころ、六本木のバーで、「いやー、彼女が江國香織を読んでんだけどね、、、」みたいな話を友達としていたら、隣で飲んでいたおじさんが、「そもそも、江國香織を読むような女なんてねえ」と発言し、「そうですよねえ」なんて話していた僕が、いまさら江國香織である。その「江國香織を読んでいた彼女」=TNにも「珍しいね、TSが江國香織なんて」と言われたぐらいなのである。
まあ、文庫で、ブックオフ風の新しい本しか買い取らない古本屋(じゃねえな)で買ったのが、せめてもの救いである。定価の半額320円だ。そのマニュアル化された値付けが気に食わないが、意外と便利なので、コンビニに寄ったついでに立ち寄ってしまう。コンビニ、さらにコンビニ。本当に便利なのか。そういえば、コンビニ世代の団塊ジュニアがコンビニを使って生き延びるビジネスモデルを考えたので、ローソンの社長あたりにでも手紙を書こうと思っている。
で、江國香織だが、早速11ページ、主人公の一人がシャワーを浴びるシーン。
オリーヴオイル配合の、へんな匂いがする上に泡立ちの悪い―でも肌にいいらしい―ボディソープで身体を洗い、黒砂糖配合の、泡立ちはいいが使い心地の悪い―でも皮膚の抵抗力を高めるらしい―石けんで顔を洗い、海藻成分配合の、泡立ちがよく匂いも気持ちがいいので気に入ってるシャンプーで髪を洗う。
という文章。うぜー、と思いつつ、読み進めています。
という感じで、なかなか面白くなってきました。まあ、タイトルがいいやね、江國さん。なんだかんだ、僕は好きなんだろうなあ、こういう感じ。
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今日は行くつもりはなかったけれど、ちょっと力尽きちゃって、11時過ぎに馴染みの居酒屋・すずやさんで旨い酒&肴をと行ってみたら、お通しにアンキモをいただきました。泣けたっす。マジ泣けたっす。